Connection Broker は、SSH Tectia Client に含まれるコンポーネントです。Connection Broker は、SSH Tectia Client、および sshg3、scpg3、sftpg3 の各コマンドライン ツールによるすべての暗号化操作と認証関連タスクを処理します。
Connection Broker をデバッグ モードで起動するには、以下の手順を実行してください。
シェル プロンプト (UNIX の場合) またはコマンド プロンプト ウィンドウ (Windows の場合) を開きます。
Connection Broker が実行中の場合は、停止します。Connection Broker を終了するには、次のコマンドを入力します。このコマンドを実行すると、現在のユーザがその時点で開いているすべての接続が閉じられます。
$ ssh-broker-g3 --exit
次のコマンドを実行して、Connection Broker をデバッグ モードで実行します。
$ ssh-broker-g3 -D<filter>
-l<logfile>
このコマンドで各パラメータは以下の通りです。
logfile
は、デバッグ出力が送信されるファイルを指定します。
filter
は「module=level,module=level,...
」という構文の式です。
module
は省略可能な式です。この式を使用して、デバッグ出力を特定のモジュールだけに限定したり、モジュールごとにデバッグ レベルを変更したりできます。
level
は、デバッグ情報がない 0 から 99 までの整数です。これによって、必要なデバッグ情報の量を指定します。
レベル 1 から 9 までが、推奨されるデバッグ レベルです。数字が大きくなると、より詳細なトラブルシューティング情報が出力されますが、デバッグによる性能への影響が大きくなります。
次の例のコマンドは、全体のデバッグ レベルを 4 にして Connection Broker を起動し、broker.log
という名前のログ ファイルにデバッグ情報を出力します。
$ ssh-broker-g3 -D4 -l broker.log
次の例のコマンドは、「SecShAuth」で始まるモジュールについてはデバッグ レベル 5 で、それ以外についてはレベル 2 で Connection Broker を起動します。
$ ssh-broker-g3 -D"SecShAuth*=5,2" -l broker.log
いずれかのクライアントを使用してサーバに接続します。
$ sshg3 user@host
broker.log
ファイルで接続に関するデバッグ情報を確認します。
Windows では、[SSH Tectia 状態] ウィンドウの [ログ] ビューでもデバッグ出力を確認できます。[SSH Tectia 状態] ウィンドウを開くには、SSH Tectia のトレイ アイコンを右クリックして [状態] を選択します。
UNIX では、引数 -D
を指定してコマンドライン ツールを使用する方法でもデバッグ出力を表示できます。たとえば次のコマンドは、SecShAuth
で始まるモジュールについてはデバッグ レベル 5、Sft
で始まるモジュールについてはレベル 2 のデバッグ出力をそれぞれ表示します。
$ sftpg3 -D"SecShAuth*=5,Sft*=2" user@host